医師が教える血糖値を上げない朝食3選

朝食 食べる 中年女性 院長ブログ
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毎朝のこの習慣が糖尿病を作り出す!知ってほしいNG朝食

「もしあなたが、毎朝の食事を『これでいいや』と手軽に済ませているなら…その習慣が、あなたの体を静かに蝕み、気づかないうちに糖尿病へのレールを敷いているとしたら…どうしますか?」
レール
こんにちは、医師の細田です。
私自身は総合診療、家庭医療を専門として日本糖尿病学会にも所属しており、日々生活習慣病の患者さんの様々な悩みに対応しております。
また、4名の管理栄養士が在籍しています。
私たちはチームで、薬だけに頼るのではなく、患者さん一人ひとりの食事や生活習慣を徹底的に分析し、根本的な改善を目指す医療を提供しています。
院長
院長

その中で、日中に原因不明のだるさを感じたり、将来の糖尿病リスクが高い方々の食生活を何百、何千と見てきた結果、ある「恐ろしい共通パターン」が見えてきました。

それが、今回のテーマである「朝食」なんです。

実は、あなたが「良かれ」と思って続けているその朝食が、血糖値を乱高下させ、将来の糖尿病リスクを爆上げしている可能性があるんです。

糖尿病が本当に怖いのは、その先にある合併症です。失明、人工透析、足の切断…私たちはその頭文字をとって

「しめじ」(神経障害、失明、腎症)
「えのき」(壊疽、脳卒中、虚血性心疾患)と呼んでいます。

今日の話は、そんな最悪の未来を回避するための、最も重要で、最も簡単な第一歩の話です。

今回、当院の管理栄養士3名と一緒に数多くの患者さんの生活習慣を分析してきた私が、「これだけは絶対にやめてほしい」と警告する、朝食のNG習慣ワースト3を、その恐ろしい理由と共にお伝えします。

そして記事の後半では、その負の連鎖を断ち切り、体を守るための【唯一の解決策】も具体的にお話しします。
10年後、20年後も健康でいたい方は、自分や家族を守るために、必ず最後までご覧ください。

【今すぐ見直せ!】医師が警告する朝食NG習慣ワースト3

第3位:おにぎり2個だけ

忙しい朝の定番ですが、これはほぼ糖質の塊です。
食物繊維というブレーキがないまま糖質だけが体に入るため、食後の血糖値はまさにロケットスタート。
すい臓に強烈な負担をかける行為です。*
おにぎり

第2位:野菜ジュース・果物ジュースだけ

健康的なイメージに騙されてはいけません。
これは「飲む清涼飲料水」です。液体であるため吸収が非常に速く、さらに製造過程で食物繊維が失われているため、血糖値にとってはただの糖質爆弾です。
* 良かれと思ってやっているなら、今すぐやめるべき習慣です。 [1]

ジュース

第1位:菓子パンだけ

これは最も危険です。
砂糖と精製小麦粉という、血糖値を急激に上げるための最悪のコンビです。
* [2] さらに悪いことに、製品によってはトランス脂肪酸などの体に悪い油が含まれていることも多く、心血管疾患のリスクを高める可能性も指摘されています。
* [3] これを朝食と呼ぶこと自体が、体への裏切り行為と言っても過言ではありません。

菓子パン

なぜ最悪なのか?朝食が糖尿病リスクを爆上げする3つの理由

なぜこれらの朝食が、糖尿病リスクを爆上げするのか。その体の内部で起きている「負の連鎖」を解説します。

理由①:血糖値スパイクとインスリンの乱費

先ほどのNG朝食は、血糖値を爆発的に上げる「血糖値スパイク(食後高血糖)」を引き起こします。
[2] すると、すい臓は血糖値を下げるためにインスリンを大量に、いわば「乱費」せざるを得ません。
そしてその結果、血糖値は急降下。この乱高下そのものが、血管を傷つけ、体を疲弊させる原因になるんです。 [4] 血糖値 乱高下

理由②:偽の空腹感が生む「糖質中毒ループ」

血糖値が急降下すると、脳は「エネルギー不足だ!」と勘違いし、強烈な空腹感と糖質への渇望を生み出します(反応性低血糖)。
これに負けて、お昼にまた丼ものや麺類といった糖質を摂ってしまう。
これはもはや「糖質中毒ループ」です。
自分の意志とは関係なく、体が糖質を求める状態に陥ってしまうのです。

理由③:すい臓の疲弊とインスリン抵抗性

朝からインスリンの乱費を強いられたすい臓は、日に日に疲弊していきます。
さらに、この状態が続くと、インスリンそのものの効きが悪くなる「インスリン抵抗性」という状態に陥ります。

[5] これが、本格的な2型糖尿病の始まりです。
朝食のNG習慣は、毎日少しずつ、確実にあなたのすい臓を追い詰めているのです。
すい臓

【解決策】糖尿病を遠ざける!医師が教える朝食改善3つの鉄則

ご安心ください。
この絶望的な状況を解決する、たった一つの答えがあります。
それは「朝食を食事に変える」ことです。
ポイントは3つあります。

鉄則その1:「プラスワン」で防波堤を築け!

糖質を摂る前に、必ずタンパク質や食物繊維を摂る。
ゆで卵、納豆、サラダチキン…これらが血糖値スパイクを防ぐ「防波堤」になります。

鉄則その2:食べる順番は絶対死守!

これはルールです。
最初に食物繊維(野菜・海藻など)、次にタンパク質(肉・魚・大豆製品)、炭水化物は最後に食べる。
この順番を守るだけで、食後の血糖値の上昇が緩やかになり、インスリンの分泌量を抑えることができます。* [6]

鉄則その3:「白い悪魔」を「茶色い味方」に!

白米や食パンのような精製された「白い炭水化物」は、吸収が速く血糖値を上げやすい「悪魔」です。
これを、食物繊維が豊富な玄米や全粒粉パン、ライ麦パンといった「茶色い味方」に置き換えてください。* [2, 6] 全粒粉

実践!これが最強の朝食メニュー

  • 和食なら:玄米ごはん、具だくさんの味噌汁、納豆、焼き魚。日本の伝統食は、まさに最強の健康食です。
  • パン派なら:ライ麦パンに、アボカドとたっぷり野菜、そしてオムレツ。これなら満足感も高いですね。
  • コンビニで済ませるなら:ブランパン、サラダチキン、ゆで卵、そして海藻スープ。組み合わせ次第で、コンビニでも最強の朝食は作れます。

 

この記事の監修者
細田 俊樹
  • 医療法人社団緑晴会 あまが台ファミリークリニック 理事長
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医

年間15,000人以上の患者さんを診察している総合診療専門医。
総合診療という専門分野を生かし、内科、皮膚科、小児科、生活習慣病まで様々な病気や疾患に対応している。
YouTubeでよくある病気や患者さんの疑問に対して解説している

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