【睡眠学会所属医が解説】食事も運動も頑張るのに血糖値が下がらない意外な理由|千葉・茂原

院長ブログ

あなたの努力不足ではありません。薬を増やす前に知ってほしい「第3の原因」

こんにちは、あまが台ファミリークリニック院長の細田です。

私は総合診療専門医として、身体の不調を総合的に診察しつつ、日本糖尿病学会正会員日本睡眠学会所属の医師として、生活習慣病のケアに力を入れています。

診察室でよく、こんなお悩みを聞きます。
「先生、甘いものは控えているし、野菜から食べている。毎日ウォーキングもしている。なのに、どうしてHbA1cが下がらないんでしょう?」

努力しているのに結果が出ないと、本当に辛いですよね。
実は、食事や運動以外に、多くの方が見落としている「第3の要因」が隠れていることが多いのです。

それが「睡眠」です。

今日は、少し厳しいお話になるかもしれませんが、あなたの治療を劇的に変えるかもしれない「睡眠と血糖値」の真実についてお話しします。

「寝る時間なんてない!」というあなたへ

ここで、この記事を読んでいるあなたは、少しモヤッとしたかもしれません。
もしかすると、こんな反論が頭に浮かんだのではないでしょうか。

「睡眠? いや先生、大事なのはわかってるけど、仕事も忙しいし、そんなに寝る時間なんてないよ」

「私は昔から5時間睡眠で平気な体質だから、関係ないんじゃない?」

そのお気持ち、痛いほどよくわかります。
日本人は世界で一番睡眠時間が短いと言われていますし、働き盛りの世代にとって、睡眠時間を確保するのは至難の業です。「寝ている時間があったら、溜まった仕事を片付けたい」と思うのが普通ですよね。

しかし、それでも私は医師として「血糖値を下げたいなら、まずは寝てください」とお伝えしなければなりません。

なぜなら、あなたが「元気だ」「平気だ」と感じていても、あなたの体(細胞やホルモン)は正直に悲鳴を上げているというデータがあるからです。

医学的には、わずかな睡眠不足でも、体の中では「糖尿病が悪化するスイッチ」が明確に入ってしまうことがわかっているのです。

医学的根拠:なぜ「寝不足」で血糖値が上がるのか?

具体的に、体の中で何が起きているのかを解説します。

① たった数日で「インスリン」が効かなくなる

シカゴ大学の研究によると、健康な若者に「1日4時間睡眠」をたった6日間続けてもらったところ、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの働き(糖代謝能力)が約40%も低下し、まるで糖尿病初期のような状態になったというデータがあります(※コメ1)。

つまり、どんなに食事制限をしてインスリンを節約しても、睡眠不足というだけで、その努力を無駄にしてしまうほどインスリンの効きが悪くなってしまうのです。

② 「もっと食べろ」という命令が脳から出る

「寝不足だと甘いものが食べたくなる」という経験はありませんか?
これは意志が弱いからではありません。睡眠時間が短いと、食欲を増進させるホルモン「グレリン」が増え、逆に食欲を抑えるホルモン「レプチン」が減ることがわかっています(※コメ2)。

寝不足の脳は、高カロリーなものを欲するようにプログラムされてしまうのです。

隠れ犯人「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の可能性

もう一つ、重要な点があります。
「時間は寝ているはずなのに、数値が悪い」という方。
もしかすると、「寝ている質」に問題があるかもしれません。

特に「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」は、糖尿病と密接な関係があります。
睡眠中に呼吸が止まると、体は酸欠になり、強烈なストレスを感じます。すると、寝ている間中、血糖値を上げる「コルチゾール」等のホルモンが出続けてしまいます(※コメ3)。

  • 大きないびきをかく
  • 夜中にトイレに起きる
  • 朝起きた時に頭痛がする、口が渇いている
  • 日中、強い眠気がある

これらに当てはまる方は、糖尿病治療の一環として、睡眠の検査を強くおすすめします。

「忙しくて病院に行けない」というあなたへ

ここまで読んで、
「睡眠が大事なのはわかった。でも、そもそも病院に行く時間がないから困っているんだ」
と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

まさに、そんな忙しい現役世代の方のために、当院では新しい取り組みを始めました。

「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の初診・相談が、オンラインで可能です。

「いびきを指摘されたことがある」「日中、どうしても眠い」……。
こうした悩みについて、わざわざ来院いただかなくても、スマホやPCを使って自宅や職場から医師に相談することができます。
検査機器の郵送手配なども含め、通院の負担を極限まで減らしました。

「血糖値が下がらない原因は、睡眠にあるかもしれない」と少しでも感じた方は、まずはオンラインで気軽にお話ししてみませんか?
当院は総合診療医として、あなたの生活全体をサポートします。

▼【初診】いびき・睡眠の質改善
オンライン相談はこちら

※「MELMO(メルモ)」のシステムを利用しており、初診からご利用いただけます。

 

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参考文献

  • (※コメ1)Spiegel K, Leproult R, Van Cauter E. Impact of sleep debt on metabolic and endocrine function. Lancet. 1999;354(9188):1435-1439.
  • (※コメ2)Taheri S, Lin L, Austin D, Young T, Mignot E. Short sleep duration is associated with reduced leptin, elevated ghrelin, and increased body mass index. PLoS Med. 2004;1(3):e62.
  • (※コメ3)Resnick HE, Redline S, Shahar E, et al. Diabetes and sleep disturbances: findings from the Sleep Heart Health Study. Diabetes Care. 2003;26(3):702-709.
この記事の監修者
細田 俊樹
  • 医療法人社団緑晴会 あまが台ファミリークリニック 理事長
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医
  • 日本糖尿病学会正会員、日本睡眠学会所属

年間15,000人以上の患者さんを診察している総合診療専門医。
総合診療という専門分野を生かし、内科、皮膚科、小児科、生活習慣病まで様々な病気や疾患に対応している。
YouTubeでよくある病気や患者さんの疑問に対して解説している

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