糖尿病の運動療法まとめ|茂原市・長生村の総合診療専門医が効果や注意点を解説

運動する家族
更新日:

運動療法で糖尿病を楽しく管理

悩む中年女性

運動は血糖値に
どのくらい良い影響を与えるの?

疑問に思う女性

運動療法って、
糖尿病や高血圧の管理に本当に役立つの

悩む中年男性

運動を始めた方がいいのはわかるけれど

具体的に何をどれだけやればいい?

診察風景

皆さんこんにちは。あまが台ファミリークリニックです。

病気予防に運動療法が良いと言うのはわかるけど、実際具体的にはどのようにやったら良いのでしょうか?
そんな疑問を抱いている方は少なくないと想像します。

こちらでは、糖尿病を始めとした、生活習慣病の予防と改善のために必要な運動療法についてお伝えしたいと思います。

運動療法の効果

糖尿病に運動量は有効とされています。
運動をした場合の効果について、まずご説明したいと思います。
大きく分けて急性効果と慢性効果があります。

①急性効果

急性効果として、ブドウ糖、脂肪酸の利用が促進され、血糖値が低下することがあげられます。

・筋収縮がAMPK活性化を介してGLUT4を細胞膜に動員し、グルコースの取り込みを促進します。

・食後の軽い運動でも食後血糖が改善します。

血糖値 下がる

 

②慢性効果

慢性効果として、食事療法に運動療法を加えると骨格筋細胞内脂質が19%減少し、インスリン感受性が57%増加します。

糖尿病改善

 

 ③その他の効果

その他の効果としては下記があります。

エネルギー摂取量と消費量のバランスが改善され減量効果がある

・加齢や運動不足による筋委縮や骨粗鬆症の予防に有効

心肺機能を良くする

・運動能力向上

・爽快感、活動気分など日常生活のQOL向上効果も期待できる

糖尿病改善

運動の種類

運動には3つの種類があります。
そこでそれぞれ内容や効果について説明します。

運動の種類 有酸素運動 レジスタンス運動
(無酸素運動)
バランス運動
・ウォーキング
・ジョギング
・水泳 など
・腹筋運動
・ダンベル運動
・腕立て伏せ、スクワット など
・片足立ち保持
・ステップ運動
・体幹バランス運動 など
主な効果 ・インスリン感受性の向上
・心肺機能の改善
・筋肉量・筋力の増加 ・高齢者の生活機能の
維持・向上

 

また、有酸素運動と無酸素運動を併用すると血糖コントロール改善効果が増強しうると言われています。
(例)水中歩行

運動

 

推奨されている運動強度

運動をするにおいて推奨されている運動強度は
中強度=3METs(ややきついくらい)とされています。

有酸素運動
:中強度で週に150分かそれ以上、
運動しない日が2日間続かないように行う
レジスタンス運動(無酸素運動):連続しない日程で週に2~3回行う
カレンダー

運動をする時間としては、食後1時間頃が望ましいとされていますが、運動のタイミングに制限がなければできる時間に行って大丈夫です。

食事

 

運動療法の注意点

①継続が重要
②低血糖に注意

インスリン療法やインスリン分泌促進薬で治療中の方は、低血糖になりやすい時間帯があるので注意してください。

 

運動療法の禁止例

運動療法は糖尿病に有効だと言われていますが、運動をしてはいけないときもあります。
特に、下記に当てはまる方は要注意です。

注意喚起

①糖尿病の代謝コントロールが極端に悪い場合
(空腹時血糖250mg/dL以上)
②増殖前網膜症以上の場合
③腎不全の状態にある場合
④虚血性心弛緩や心肺機能に障害のある場合
⑤骨・関節疾患がある場合
⑥急性感染症
⑦糖尿病壊疽
⑧高度の糖尿病性自律神経障害

 

この中で②~⑤にあたる場合は眼科医や専門の医師に確認が必要です。

以上が運動療法についてになります。
運動療法はあなたの健康にとって大きなサポートになります。
少しずつ取り入れて、気持ちよく体を動かしてみてくださいね!

まとめ

糖尿病のコントロールには、薬だけでなく「運動」もとても大切です。
運動をすると、血糖値が下がりやすくなり、インスリンの効きも良くなります。
特に、食後の軽い運動や、筋トレと有酸素運動の組み合わせが効果的です。

おすすめは、週150分以上の中強度の有酸素運動と、週2〜3回の筋トレ
できることから少しずつ取り入れて、「続けられる運動習慣」を作っていきましょう。

ただし、目の病気や心臓・腎臓の病気がある方は、始める前に必ず医師にご相談ください。

運動は、あなたの体を元気にし、生活の質を高めてくれる力があります。
「無理なく・楽しく・安全に」取り組んでいきましょう。

 

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