糖尿病の人が「朝にやってはいけない習慣」7選
目次
「朝ごはんを抜いた方が、むしろ痩せる気がする」
「朝から甘いカフェラテを飲むのが習慣になっている」
そんな生活が続いていませんか?
実は、朝の過ごし方は“その日1日の血糖値”に大きく影響します。
さらに怖いのは、朝の習慣が積み重なることで、HbA1cの悪化、体重増加、脂肪肝、眠気、だるさにつながっていくことです。
逆に言えば、朝の習慣を少し変えるだけで、血糖値が安定しやすくなる方も少なくありません。
今回の記事では、年間5,000人以上の糖尿病患者さんを診察している立場から、「糖尿病の人が朝にやってはいけない習慣」について、医学的な理由とともにわかりやすく解説します。
自己紹介

皆さん、こんにちは。あまが台ファミリークリニック院長の細田俊樹です。
私は家庭医療専門医として医師25年目になります。
また、日本糖尿病学会正会員として、年間約5,000人以上の糖尿病患者さんを診察しています。
当院では、医師だけでなく国家資格を持つ管理栄養士5名体制で、食事・生活習慣・体重管理まで含めたサポートを行っています。
実際の診療でも、「朝の習慣を変えただけでHbA1cが改善した」という患者さんは少なくありません。
ぜひ最後まで読んでみてください。
1.朝食を抜く

「朝食を抜いた方が血糖値が上がらないのでは?」と思っている方は意外と多いです。
確かに、一時的には朝食を抜くことで“朝の血糖上昇”は減るかもしれません。
ただ、その代わりに昼食後の血糖値が大きく上がりやすくなることがあります。
これは、長時間空腹状態が続いたことで、体が「糖を一気に吸収しやすい状態」になるためです。

でも、朝は食欲がないんです
という方もいらっしゃいます。
その気持ちはよくわかります。
ただ、いきなりしっかり食べる必要はありません。
まずは、ゆで卵、無糖ヨーグルト、チーズ、ナッツなど、“たんぱく質を少し入れる”だけでも違います。

朝に少しでもたんぱく質を入れることで、昼食後の血糖値が安定しやすくなる方は多いです。
2.甘いカフェラテ・缶コーヒーを飲む
「朝は甘いカフェラテから始まる」という方も多いです。
ただ、ここはかなり注意が必要です。
飲み物の糖分は、食べ物以上に一気に吸収されやすい特徴があります。
しかも、液体は“噛まない”ため、満腹感が少なく、血糖値が急上昇しやすいです。

実際に診療していると、「食事は気をつけているのにHbA1cが下がらない」という方の中に、毎朝の甘い飲み物が原因になっているケースは少なくありません。
特に注意したいのが、
- 甘い缶コーヒー
- 加糖カフェラテ
- 砂糖入り紅茶
- 野菜ジュース
- スムージー
です。

野菜ジュースは健康に良いと思っていました
そのような声も多いですが、商品によってはかなり糖質が多いものもあります。
朝の飲み物は、まず“無糖”を基本にしてください。
3.寝不足のまま朝を迎える
実は、睡眠不足は血糖値にかなり影響します。
睡眠不足になると、コルチゾールという“ストレスホルモン”が増えやすくなります。
このホルモンは血糖値を上げやすくする作用があります。
また、睡眠不足の翌日は、甘いものや脂っこいものを欲しくなりやすいことも知られています。
つまり、寝不足は「血糖値を直接上げる」だけでなく、「食欲まで乱す」という二重の問題があるのです。
特に、
- 朝からだるい
- 起きても疲れが取れない
- 昼に強い眠気がある
- いびきが強い
- 夜中に何度もトイレで起きる
こういった方は、睡眠時無呼吸症候群が隠れていることもあります。

糖尿病と睡眠時無呼吸症候群は非常に関係が深く、CPAP治療によって血糖コントロールが改善する方もいます。
朝のだるさ・眠気・血糖値で悩んでいませんか?
「HbA1cが下がらない」「朝から疲れている」「健康診断で血糖値を指摘された」
そんな方は、“朝の習慣”を見直すだけで改善のヒントが見つかることがあります。
当院では、糖尿病専門診療だけでなく、管理栄養士5名体制で食事・体重・生活習慣までトータルでサポートしています。
4.朝から菓子パンだけで済ませる

朝に菓子パンだけで済ませている方も要注意です。
菓子パンは、糖質と脂質が非常に多い一方で、たんぱく質や食物繊維が少ないものが多いです。
そのため、食後血糖値が急上昇しやすくなります。
しかも、血糖値が急上昇すると、その後に急降下しやすく、
- 昼前にお腹が空く
- 眠くなる
- だるくなる
- 甘いものが欲しくなる
という悪循環につながります。
「忙しくて時間がない」という方も多いと思います。
そんな時は、
- ゆで卵
- 無糖ヨーグルト
- チーズ
- ナッツ
- サラダチキン
などを組み合わせるだけでも、血糖値の安定感は変わります。
5.朝にまったく動かない
朝は、1日の中でも血糖値が上がりやすい時間帯の一つです。
そのため、朝に少しでも体を動かすことは非常に大切です。
激しい運動をする必要はありません。
実際には、
- 食後10分歩く
- 階段を使う
- かかと上げをする
- 軽いスクワットをする
この程度でも十分意味があります。

「運動しなきゃ」と考えるとハードルが上がりますが、“ゼロを減らす”だけでも血糖値には良い影響があります。
6.朝から強いストレス状態になっている
朝のニュース、SNS、仕事の連絡。
起きてすぐに強いストレス状態に入っている方は少なくありません。
ストレスがかかると、アドレナリンやコルチゾールが増え、血糖値が上がりやすくなります。
実際、「仕事が忙しくなったタイミングでHbA1cが悪化した」という方は非常に多いです。
朝はできるだけ、“いきなり戦闘モード”に入らない工夫も大切です。
7.健康診断の結果を見返していない
糖尿病は、かなり進行するまで症状が出ないことがあります。
そのため、健康診断が非常に重要です。
ところが、実際には、
- HbA1cが高いと言われたけど放置していた
- 血糖値が高めだったけど様子を見ていた
- 忙しくて受診していなかった
という方が少なくありません。

症状がないから大丈夫、ではありません。
健診結果は“未来の合併症を防ぐヒント”です。
まとめ
糖尿病や血糖値は、“朝の習慣”の影響をかなり受けます。
今回ご紹介したように、
- 朝食を抜く
- 甘い飲み物を飲む
- 寝不足
- 菓子パン中心
- 朝に全く動かない
- 強いストレス
- 健診結果を放置する
こういった習慣が積み重なることで、血糖値が悪化しやすくなります。
逆に言えば、朝の習慣を少し変えるだけでも、HbA1cや体調が改善する方は少なくありません。
「最近、血糖値が気になる」「健康診断で指摘された」「朝からだるい」という方は、早めに医療機関で相談してみてください。

血糖値・HbA1cが気になる方へ
当院では、糖尿病専門診療に加え、管理栄養士5名体制で、食事・生活習慣・体重管理までトータルでサポートしています。
「まだ受診するほどではないかも…」という段階でも、お気軽にご相談ください。
関連ブログ





参考文献
- ※1 Diabetes Care. Sleep deprivation and insulin resistance.
- ※2 American Diabetes Association Standards of Care.
- ※3 食後高血糖診療ガイドライン.
- ※4 日本糖尿病学会 糖尿病診療ガイドライン.
- ※5 CDC Diabetes Symptoms and Risk Factors.

