血糖値が高いと言われたら何科を受診する?放置してはいけない数値の目安|千葉・茂原エリアからも通院可能

院長ブログ

血糖値が高いと言われたら何科を受診する?放置してはいけない数値の目安

健康診断の結果を見て、

  • 血糖値が高いと書かれていた
  • HbA1cが高めと言われた
  • 要再検査、要精密検査、D判定と書かれていて不安になった
  • でも、体調は悪くないので病院に行くべきか迷っている
  • そもそも何科を受診すればよいのかわからない

このように悩んでいませんか?

血糖値が高いと言われても、痛みや息苦しさがあるわけではないため、「忙しいし、少し様子を見よう」と考える方は少なくありません。

ただ、血糖値やHbA1cの異常は、体からの大事なサインです。症状がないから大丈夫、とは言い切れません。

この記事では、
「血糖値が高いと言われたら何科を受診すればよいのか」
「どの数値なら放置しない方がよいのか」
「受診すると何を調べるのか」
について、医師の立場からわかりやすく解説します。

血糖値が高いと言われたら何科を受診すればよい?

皆さん、こんにちは。あまが台ファミリークリニック院長の細田です。

私はプライマリ・ケア、総合診療を専門に、医師として25年目になります。また日本糖尿病学会の正会員として、年間約5,000人の糖尿病の患者さんを診察しています。

★★院長 自己紹介写真6

結論からお伝えします。

健康診断で血糖値が高い、HbA1cが高いと言われた場合は、内科、糖尿病内科、または生活習慣病を診ている医療機関を受診してください。

特に、すでに「糖尿病の疑い」「要再検査」「要精密検査」と書かれている場合は、糖尿病内科で相談するのが最もスムーズです。

なぜなら、血糖値が高い背景には、糖尿病だけでなく、糖尿病予備軍、食後高血糖、脂肪肝、肥満、睡眠不足、ストレス、薬剤の影響など、複数の要因が関わることがあるからです。

糖尿病内科では、単に血糖値だけを見るのではなく、HbA1c、肝機能、腎機能、脂質、尿検査、体重、血圧、生活習慣などを総合的に確認します。

なぜ「症状がない」のに受診が必要なのか?

血糖値が高いと言われた方から、診察室でよく聞かれる質問があります。

「特に症状がないのですが、それでも受診した方がいいですか?」

この質問はとても自然です。糖尿病というと、喉が渇く、トイレが近い、体重が減るなどの症状をイメージされる方が多いと思います。

しかし、糖尿病や糖尿病予備軍は、初期にはほとんど症状がないことが珍しくありません。

国立国際医療研究センターの糖尿病情報センターでも、糖尿病は血糖値とHbA1cなどの血液検査で確認する病気であり、正常型、境界型、糖尿病型という段階を経て進んでいくことが説明されています。(※1)

つまり、症状が出る前の段階で見つけて対策することが大切です。

ここで読者の方から、次のような声が聞こえてきそうです。

「でも、健診の血糖値が少し高いだけなら、すぐ糖尿病というわけではないですよね?」

おっしゃる通りです。1回の検査だけで必ず糖尿病と決まるわけではありません。

ただし、「糖尿病ではないかもしれない」ことと、「放置してよい」ことは別です。

血糖値やHbA1cが高いと指摘された時点で、すでに体の中では血糖の処理に負担がかかっている可能性があります。

早い段階で確認すれば、食事、運動、体重管理、必要に応じた薬物治療で、将来の合併症を防ぎやすくなります。

放置してはいけない血糖値・HbA1cの目安

血糖値が高いと言われた時に、まず確認してほしいのは次の3つです。

  • 空腹時血糖値
  • 随時血糖値
  • HbA1c

日本糖尿病学会の診療ガイドラインでは、空腹時血糖値126mg/dL以上、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値200mg/dL以上、随時血糖値200mg/dL以上などが糖尿病型の基準として示されています。また、HbA1c 6.5%以上も糖尿病型の判定に関わる重要な指標です。(※2)

わかりやすく整理すると、以下のようになります。

項目 注意したい目安 受診の考え方
空腹時血糖 126mg/dL以上 糖尿病型の可能性があるため、早めに内科・糖尿病内科へ
随時血糖 200mg/dL以上 症状がある場合は特に注意。早めの確認が必要
HbA1c 6.5%以上 過去1〜2か月の血糖が高い可能性。受診をおすすめします
HbA1c 5.6〜6.4%程度 糖尿病予備軍や食後高血糖が隠れることがあり、生活改善や再検査が重要

ただし、ここで大切なのは、数字だけで自己判断しないことです。

例えば、空腹時血糖値がそれほど高くなくても、食後だけ血糖値が大きく上がる「食後高血糖」が隠れていることがあります。糖尿病情報センターでも、空腹時血糖が正常でも食後血糖が高い「隠れた糖尿病」があることが説明されています。(※1)

つまり、「空腹時血糖が正常だから絶対に大丈夫」とは言い切れません。

特に早めに受診してほしい症状

血糖値が高いことに加えて、次の症状がある場合は、できるだけ早めに受診してください。

  • 喉がよく渇く
  • 水を飲む量が増えた
  • 夜中にトイレで何度も起きる
  • 食べているのに体重が減っている
  • 強いだるさが続く
  • 目がかすむ
  • 傷が治りにくい
  • 膀胱炎や皮膚の感染を繰り返す

CDCでは、糖尿病の症状として、頻尿、強い喉の渇き、原因不明の体重減少、疲労感、ぼやけて見える、感染を繰り返すことなどが挙げられています。(※3)

もちろん、これらの症状があるからといって、必ず糖尿病というわけではありません。

疲れやすさは睡眠不足や貧血、甲状腺の病気、うつ状態でも起こります。夜間頻尿は前立腺肥大や過活動膀胱でも起こります。体重減少は甲状腺機能亢進症や消化器疾患、悪性疾患でも起こります。

だからこそ、総合的に診る必要があります。

「きっと年齢のせいだろう」「仕事が忙しいからだろう」と自己判断するのではなく、血糖値、HbA1c、尿検査、必要に応じて肝機能、腎機能、甲状腺機能なども含めて確認することが大切です。

健診で血糖値・HbA1cを指摘された方へ

「まだ症状がないから大丈夫」と思っていても、血糖値の異常は早めに確認することで将来の合併症予防につながります。糖尿病について詳しく知りたい方は、まず糖尿病専用サイトをご覧ください。受診を希望される方は、予約ページからご相談いただけます。

受診すると何を調べるのか?

糖尿病 検査項目

血糖値が高いと言われて受診した場合、医療機関では主に次のようなことを確認します。

1. 血糖値とHbA1c

血糖値は、その時点の血液中の糖の高さを見ます。

一方で、HbA1cは過去1〜2か月程度の血糖の状態を反映する検査です。糖尿病情報センターでも、血糖値は検査した時点の血糖濃度、HbA1cは過去1〜2か月分の血糖のあらましを反映すると説明されています。(※1)

そのため、血糖値とHbA1cを両方見ることで、「たまたまその日だけ高かったのか」「普段から高い状態が続いているのか」を判断しやすくなります。

2. 尿検査

尿糖や尿たんぱくを確認します。

血糖値が高くなると、尿に糖が出ることがあります。また、糖尿病では腎臓への影響も大切なので、尿たんぱくやアルブミン尿などを確認することがあります。

3. 腎機能・肝機能・脂質

糖尿病は、血糖値だけの病気ではありません。

脂質異常症、高血圧、脂肪肝、慢性腎臓病などと一緒に見つかることも多く、将来の心筋梗塞や脳卒中、腎臓病のリスクにも関わります。

そのため、血糖値だけでなく、LDLコレステロール、中性脂肪、肝機能、腎機能などもあわせて確認することが重要です。

4. 生活習慣の確認

診療では、次のような生活背景も確認します。

  • 甘い飲み物を毎日飲んでいないか
  • 夕食が遅くなっていないか
  • 間食や夜食が多くないか
  • 運動習慣があるか
  • 睡眠不足やストレスが続いていないか
  • 家族に糖尿病の方がいるか

ここで大事なのは、「患者さんを責めるために聞いているわけではない」ということです。

血糖値は、意志の強さだけで決まるものではありません。体質、年齢、筋肉量、睡眠、ストレス、薬、仕事の忙しさ、家庭環境など、さまざまな要素が関係します。

だからこそ、どこを変えると一番効果が出やすいのかを一緒に考えることが大切です。

「薬を飲みたくないから受診しない」はもったいない

血糖値が高い方の中には、次のように考える方もいます。

「病院に行くと、すぐ薬を出されそうで怖い」

この気持ちはよくわかります。

薬を始めたら一生やめられないのではないか、薬に頼る生活になってしまうのではないか、と不安になる方は多いです。

ただ、受診したからといって、必ずすぐに薬が始まるわけではありません。

血糖値やHbA1cの程度、年齢、体重、合併症の有無、生活習慣、腎機能などを見ながら、生活習慣の改善から始められる場合もあります。

一方で、すでにHbA1cがかなり高い場合や、症状がある場合、腎臓や目、神経への影響が心配される場合には、早めに薬を使った方が将来の合併症予防につながることもあります。

大切なのは、「薬を飲むか飲まないか」だけではありません。

大切なのは、将来、透析、失明、心筋梗塞、脳卒中、神経障害などをできるだけ防ぎ、元気に生活する時間を長くすることです。

管理栄養士と一緒に食事を見直すことも大切です

血糖値を改善するうえで、食事は非常に重要です。

ただし、糖尿病の食事療法は、「甘いものを全部やめる」「炭水化物を完全に抜く」といった極端な方法では長続きしません。

むしろ大切なのは、今の生活の中で続けられる方法を見つけることです。

例えば、次のような工夫があります。

  • 甘い飲み物を無糖のお茶や水に変える
  • ごはんの量を少し調整する
  • 野菜、たんぱく質、主食の順番を意識する
  • 夜遅い食事の内容を軽くする
  • 間食の種類とタイミングを見直す

当院では、国家資格を持つ管理栄養士5名体制で、糖尿病や生活習慣病の患者さんの食事相談にも対応しています。

あまが台ファミリークリニックの管理栄養士4名

「何を食べてはいけないか」ではなく、「どうすれば今の生活の中で血糖値を改善しやすいか」を一緒に考えることを大切にしています。

血糖値が高いと言われた時に、まずやってほしいこと


健診で血糖値が高いと言われた方は、まず次の3つを確認してください。

1. 健診結果の血糖値とHbA1cを見る

「血糖値が高い」と一言で言っても、空腹時血糖なのか、随時血糖なのか、HbA1cがどのくらいなのかで判断が変わります。

健診結果を受け取ったら、血糖値とHbA1cの両方を確認してください。

2. 要再検査・要精密検査なら放置しない

「要再検査」「要精密検査」「D判定」などが書かれている場合は、できるだけ早めに受診してください。

症状がないからといって半年、1年と放置してしまうと、その間に血糖値がさらに悪化することがあります。

3. 健診結果を持って内科・糖尿病内科へ行く

受診するときは、健診結果を持参してください。

過去の健診結果があれば、数年分持っていくとさらに役立ちます。

血糖値やHbA1cが徐々に上がっているのか、急に悪化したのかによって、考えるべき原因や対応が変わることがあるからです。

まとめ

血糖値が高いと言われたら、内科、糖尿病内科、生活習慣病を診ている医療機関を受診してください。

特に、空腹時血糖126mg/dL以上、随時血糖200mg/dL以上、HbA1c 6.5%以上などを指摘された場合は、糖尿病型の可能性があるため、早めの確認が大切です。

また、喉の渇き、頻尿、体重減少、強いだるさ、目のかすみ、感染を繰り返すなどの症状がある場合は、さらに注意が必要です。

一方で、症状がないから大丈夫とは限りません。

糖尿病や糖尿病予備軍は、症状がない段階で見つけて対策することが、将来の合併症予防につながります。

「薬を飲みたくない」「忙しい」「まだ大丈夫だと思う」

そのお気持ちはよくわかります。

ただ、早めに相談することで、薬を使わずに生活改善から始められる可能性もあります。逆に、必要な治療を遅らせないことで、将来の健康を守れる可能性も高くなります。

血糖値やHbA1cを指摘された方は、一人で悩まず、早めにご相談ください。

血糖値・HbA1cを指摘された方へ

健診結果を見て不安になった方も、まだ症状がない方も、早めに確認することで将来の合併症予防につながります。糖尿病について詳しく知りたい方は専用サイトへ、受診を希望される方は予約ページからご相談ください。

健診結果をお持ちの方は、受診時にご持参ください。過去の結果がある場合は、あわせてお持ちいただくと診療の参考になります。

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参考文献

  • ※1 国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター「糖尿病は早く見つけましょう」 https://dmic.jihs.go.jp/general/about-dm/030/010/01.html
  • ※2 日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024 第1章 糖尿病診断の指針」 https://www.jds.or.jp/uploads/files/publications/gl2024/01.pdf
  • ※3 Centers for Disease Control and Prevention. Symptoms of Diabetes. https://www.cdc.gov/diabetes/signs-symptoms/index.html
  • ※4 American Diabetes Association. Standards of Care in Diabetes 2026, Diagnosis and Classification of Diabetes. https://diabetesjournals.org/care/article/49/Supplement_1/S27/163926/2-Diagnosis-and-Classification-of-Diabetes
この記事の監修者
細田 俊樹
  • 医療法人社団緑晴会 あまが台ファミリークリニック 理事長
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医
  • 日本糖尿病学会正会員、日本睡眠学会所属、日本肥満学会所属

年間15,000人以上の患者さんを診察している総合診療専門医。
総合診療という専門分野を生かし、内科、皮膚科、小児科、生活習慣病まで様々な病気や疾患に対応している。
YouTubeでよくある病気や患者さんの疑問に対して解説している

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