最強の飲み物ランキング7”
「どんな飲み物を選べばいいかわからない」
「ゼロカロリー飲料って本当に体にいいの?」
こんにちは。
医療法人社団 緑晴会 あまが台ファミリークリニック 院長の細田俊樹です。
私は総合診療を専門に、医師として25年目になります。
これまでに年間5,000人以上の糖尿病患者さんを診察してきました。
また、日本糖尿病学会の正会員として、最新の研究を日々の診療に取り入れています。
今日は血糖値を上げにくく、さらに“寿命を延ばす可能性がある”飲み物7選をご紹介します。
今日お話しする内容は、アメリカ糖尿病学会(ADA)や日本糖尿病学会の推奨、
そして世界的な研究報告(※1〜6)をもとにしています。
目次
HbA1c10%超の実話から
ある日の外来で、HbA1cが10%を超える、いわゆる“入院レベル”の糖尿病の方が2名続けて来られました。お二人に共通していたのが、
・忙しくて健診や血液検査をしばらく受けていなかったこと
この状態を放置すると、腎臓が傷み、最悪の場合は透析へ。
「飲み物を変えるだけでも違ったのに…」
そんな思いから、今回のテーマをお話ししています。
血糖スパイクの怖さ

ジュースや甘いカフェラテ、砂糖入りの紅茶は、一瞬で血糖値を上げます。
血糖が急上昇すると体内では血管を傷つける酸化ストレスが発生し、
それが心筋梗塞・脳卒中・腎臓病・認知症にもつながります。
つまり、“飲み物を変える”ことは、血糖を安定させるだけでなく寿命を延ばす第一歩なのです。

血糖値を上げず、寿命を延ばす最強の飲み物ランキング7
第7位:人工甘味料入り飲料(ゼロカロリー飲料)

ゼロって書いてあるけど、本当に安全?

心配になりますよね。結論からお伝えすると、「飲みすぎなければOKです。」
アメリカ糖尿病学会では、砂糖入り飲料を“ゼロ飲料に置き換える”ことを弱い推奨(グレードB)としています(※1)。
糖質を含まないため血糖は上がりにくいですが、甘味への慣れから“食欲が増す”リスクも。
ただ、いきなりお水などに変えることができないなら、
「やめられないジュース」から「ゼロ飲料」に一時的に変えることで糖尿病改善に向けての一歩になるかもしれません。(※積極的には推奨していません)

第6位:低脂肪乳

え!?低脂肪乳でも、カロリーはあるから血糖はあがるのでは?

私もそう思っていました。実は低脂肪乳は血糖があがりずらいんですよね。ただ、飲み過ぎは注意です。1日200mlくらいにしましょう。
低脂肪乳を定期的に飲む人は、糖尿病患者さんの全死亡リスクが約12%低下したという報告があります(※2)。
カルシウムとたんぱく質がインスリン感受性を高め、血糖変動を安定させるためです。
ただし砂糖入りの調整乳は逆効果。選ぶときは「低脂肪・無糖」を選びましょう。また量は1日200mlまでに。

第5位:紅茶(ストレート)
紅茶に含まれるポリフェノールがインスリンの働きを助け、血糖上昇をゆるやかにします(※3)。
定期的に飲む人では全死亡リスクが約20%低下というデータも。
ここでも「無糖タイプ」を選ぶのがポイントです。

第4位:レモン炭酸水で血糖スパイクをゆるやかに
白いパンと一緒にレモン果汁をとると、血糖値の上昇がゆるやかになるという研究があります(※4)。
レモンの酸がデンプン分解酵素を抑え、吸収を遅らせるためです。
おすすめは無糖炭酸水200〜250mlにレモン果汁小さじ1〜2。
食前に飲むだけでOK。

🍃「飲み物」だけに頼らない。あなたに合った“血糖ケア”を始めてみませんか?
「自分もペットボトル症候群が心配かも…」「そろそろ本気で血糖を下げたい」と感じた方へ。
当院では、食事・飲み物・お薬のバランスを一人ひとりの生活スタイルに合わせて一緒に考える
糖尿病専門外来を行っています。
「いきなり強い薬はイヤ」「まずは生活習慣から整えたい」という方も大歓迎です。
千葉・茂原エリアから通いやすい立地で、無理のないペースで続けられます。
第3位:コーヒー
コーヒーに含まれるクロロゲン酸という強力な抗酸化物質が糖の吸収を遅らせ、インスリン抵抗性を改善します。
2杯以上飲む人では全死亡リスクが40%低下との報告もあります(※5)。

コーヒーが体に良いというのは、わかったけれど、カフェインを飲むと興奮して眠れなくなってしまうんですよね。どうしたらいいですか?

外来でよく聞かれる質問です。コーヒーにはカフェインが入っているので、夕方以降になると眠れなくなる人が多いです。コーヒーの血中半減期は、約5~6時間とされていますので、遅くとも夕方4時ぐらいまでにするのが無難です。

第2位:緑茶

緑茶のカテキンが糖や脂質の吸収を抑え、血糖スパイクを防ぎます。
1日4杯以上飲む人で全死亡リスクが40%低下(※6)。
「伊右衛門」「綾鷹」「お〜いお茶」などの無糖タイプで十分です。
こちらもカフェインが入っていますので、敏感な方は夕方までにしましょう。
第1位:緑茶+コーヒーの組み合わせ
緑茶とコーヒーを組み合わせると、全死亡リスクが最大63%低下という報告も(※6)。
朝はコーヒー、昼や夜は緑茶。抗酸化・代謝促進・糖吸収抑制のトリプル効果で、
血糖だけでなく“老化”のスピードも抑えます。
7つの飲み物を飲むときの注意点
① 砂糖が入った瞬間にすべて台無し
“健康そう”に見えても砂糖・はちみつ・シロップを入れると血糖は急上昇。
原材料に「糖類」「果糖ぶどう糖液糖」があれば避けましょう。

② 薬を使っている人は低血糖に注意(特にインスリン注射やSU薬)


③ 酸味が強い飲み物は胃と歯に注意
レモンやお酢を多くとると、胃が荒れたり歯のエナメル質が溶けやすくなります。
飲んだ後は軽く水で口をゆすぎましょう。

まとめ
今日のランキング
- 緑茶+コーヒー
- 緑茶
- コーヒー
- レモン炭酸水
- 紅茶
- 低脂肪乳
- 人工甘味料入り飲料
ポイントは血糖を上げない=血管を守ること。
血管が元気なら腎臓・心臓・脳も長持ちします。
つまり“血糖コントロール”は“寿命コントロール”です。
本気で「血糖値」と「寿命」を守りたいあなたへ
飲み物を変えることは、今日からできる小さな一歩ですが、飲み物だけでなく、検査結果・お薬・生活習慣をトータルで見直すことで、将来の腎臓や心臓、脳を守れる可能性がぐっと高まります。
「いきなり強い薬はイヤ」「まずは生活習慣から整えたい」という方も大歓迎です。
千葉・茂原エリアから通いやすい立地で、無理のないペースで通院できます。
早めに相談したい方は
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からご予約いただけます。
参考文献
- (※1) American Diabetes Association. Standards of Care in Diabetes–2023. Diabetes Care. 2023;46(Suppl.1):S1–S70.
- (※2) Malik VS et al. BMJ. 2023;381:e073406.
- (※3) Gardner EJ et al. Eur J Nutr. 2021;60(2):807–821.
- (※4) Östman EM et al. Eur J Clin Nutr. 2005;59(10):1223–1231.
- (※5) Ding M et al. Am J Clin Nutr. 2014;100(4):1223–1231.
- (※6) Komorita Y et al. BMJ Open Diabetes Res Care. 2020;8(1):e001252.
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