健診でHbA1cが高いと言われたら?糖尿病内科を受診すべき数値の目安|千葉・茂原エリアからも通院可能

健診で血糖値が高めと判定されて、不安になっている患者と、それに応える医師 クリニックからのお知らせ

健康診断で
「HbA1cが高いですね」
「糖尿病の可能性があります」
と言われたものの、すぐに病院へ行くべきなのか、少し様子を見てもよいのか迷っていませんか?

特に、体調が悪いわけではない場合、

  • HbA1cが高いと言われたけれど、何科を受診すればよいかわからない
  • HbA1c 6.0%台は、どのくらい危険なのか知りたい
  • 薬を始めることになるのではないかと不安
  • 食事や運動だけで改善できるのか知りたい
  • 糖尿病内科を受診するタイミングがわからない

このような不安を抱えている方は少なくありません。

結論から言うと、健診でHbA1cが高いと指摘された場合、症状がなくても一度は糖尿病内科、または内科で相談することをおすすめします。

なぜなら、糖尿病は初期には症状がほとんどなく、気づかないうちに血管や神経、腎臓、目に影響が出てくることがあるからです。

厚生労働省のe-ヘルスネットでも、糖尿病は初期にはほとんど症状がなく、進行すると網膜症、腎症、神経障害などの合併症につながることが説明されています。(※1)

この記事では、健診でHbA1cが高いと言われた方に向けて、糖尿病内科を受診すべき数値の目安、放置してはいけない理由、受診後に行う検査や治療の流れについて、医師の立場からわかりやすく解説します。

健診でHbA1cが高いと言われたら?糖尿病内科を受診すべき数値の目安

皆さん、こんにちは。あまが台ファミリークリニック院長の細田です。

私はプライマリ・ケア、総合診療を専門に、医師として25年目になります。
また、日本糖尿病学会の正会員として、年間約5,000人の糖尿病の患者さんを診察しています。

当院では、糖尿病の診療だけでなく、国家資格をもつ管理栄養士5名体制で、食事療法や生活習慣の改善もサポートしています。

健診でHbA1cが高いと言われた方の中には、「まだ症状がないから大丈夫」と考える方もいます。
しかし、糖尿病は症状が出てから対応する病気ではなく、症状がない段階で見つけて、将来の合併症を防ぐことが大切な病気です。

そもそもHbA1cとは何を見る検査?

HbA1cは、過去1〜2か月程度の血糖の状態を反映する検査です。

血糖値は食事や運動、ストレス、測定した時間によって大きく変わります。
一方で、HbA1cは短時間の食事の影響を受けにくく、普段の血糖状態を把握するうえで重要な指標です。(※2)

たとえば、健診当日の血糖値だけが少し高い場合と、HbA1cが高い場合では意味が異なります。

血糖値は「その瞬間の血糖の写真」のようなものです。
一方、HbA1cは「ここ1〜2か月の血糖の動画を平均したもの」と考えるとわかりやすいです。

HbA1cが過去1から2か月の血糖状態を反映することを示すイラスト

よくある反応として、「健診の前日に食べすぎただけかもしれません」と言われる方がいます。
そのお気持ちはよくわかります。
確かに、血糖値は前日の食事や当日の状態で変わることがあります。

しかし、HbA1cが高い場合は、前日だけの影響では説明できないことが多いです。
そのため、HbA1cが高いと言われた場合は、普段から血糖値が高めに推移している可能性を考える必要があります。

HbA1cはいくつから受診すべき?数値別の目安

ここでは、健診結果を見たときに、どのくらいの数値なら受診を考えるべきかを整理します。

HbA1c 6.5%以上:糖尿病型の可能性があり、早めの受診が必要です

HbA1c 6.5%以上は、糖尿病型と判定される重要な目安です。
日本糖尿病学会の診断基準でも、HbA1c 6.5%は空腹時血糖126mg/dL、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値200mg/dLにほぼ対応するとされています。(※3)

米国糖尿病学会でも、A1C 6.5%以上は糖尿病の範囲とされています。(※4)

ただし、「HbA1cが6.5%以上だから、その場で必ず糖尿病と確定する」という単純な話ではありません。
実際には、血糖値、症状、再検査、過去の健診結果、尿検査、合併症の有無などを総合的に確認します。

それでも、HbA1c 6.5%以上を指摘された場合は、放置せず、早めに糖尿病内科または内科を受診してください。

HbA1c 6.0〜6.4%:糖尿病予備群または糖尿病が隠れている可能性があります

HbA1c 6.0〜6.4%の方は、「まだ糖尿病ではないから大丈夫」と思ってしまうことがあります。

しかし、この範囲は注意が必要です。
すでに食後血糖が高くなっていたり、空腹時血糖ではわからない血糖異常が隠れていたりすることがあります。

特に、次のような方は受診をおすすめします。

  • 家族に糖尿病の方がいる
  • 体重が増えてきた、または内臓脂肪が多い
  • 高血圧や脂質異常症がある
  • 過去の健診でも血糖値やHbA1cを指摘されている
  • 喉の渇き、頻尿、疲れやすさ、体重減少がある

糖尿病受診すべき人の特徴

この段階で生活習慣を見直せば、糖尿病への進行を防げる可能性があります。
逆に、「まだ大丈夫」と数年放置してしまうと、次の健診でHbA1c 7%台、8%台になっていることもあります。

HbA1c 5.6〜5.9%:正常範囲に見えても、将来のリスク確認が大切です

HbA1c 5.6〜5.9%は、すぐに糖尿病と判断する数値ではありません。
ただし、以前より上がってきている場合や、家族歴、肥満、運動不足がある場合は注意が必要です。

たとえば、昨年は5.3%だった方が、今年5.8%になっている場合、「基準値内だから問題なし」と考えるのではなく、なぜ上がってきたのかを振り返ることが大切です。

糖尿病は、ある日突然始まるというより、何年もかけて少しずつ血糖値が上がってくることが多い病気です。
早めに気づけば、食事、運動、体重管理、睡眠の見直しで改善できる余地があります。

HbA1cが高いのに症状がない…それでも受診が必要な理由

糖尿病で特に注意したいのは、初期には症状がほとんど出ないことです。

「喉が渇く」「トイレが近い」「体重が減る」といった症状は糖尿病で有名ですが、実際には、かなり血糖値が高くなってから出ることもあります。

つまり、症状がないから軽い、とは言えません。

読者の方からは、「でも、痛くもかゆくもないのに病院へ行くのは大げさでは?」という声があるかもしれません。

そのお気持ちはよくわかります。
仕事や家庭が忙しい中で、症状もないのに医療機関を受診するのは、後回しにしたくなるものです。

しかし、糖尿病の怖さは、血糖値そのものの数字だけではありません。
高血糖が続くことで、目、腎臓、神経、心臓、脳の血管に少しずつ負担がかかることです。
厚生労働省の情報でも、糖尿病は脳卒中や心筋梗塞、網膜症、腎症、神経障害につながることが説明されています。(※1)

糖尿病で目、腎臓、神経、心臓、脳に影響が出る可能性を示すイラスト

だからこそ、HbA1cが高いと言われた段階で、一度しっかり確認しておくことが大切です。

糖尿病内科では何を確認するのか?受診後の流れ

糖尿病内科を受診すると、いきなり薬を出されるのではないかと不安に思う方もいます。

しかし、実際にはまず、現在の血糖状態や体全体のリスクを確認します。

糖尿病内科で血糖値、HbA1c、尿検査、腎機能を確認する流れ

確認すること1:血糖値とHbA1cの再確認

健診の結果だけで判断するのではなく、医療機関で改めて血糖値やHbA1cを確認します。

必要に応じて、空腹時血糖、随時血糖、尿糖、尿たんぱく、腎機能、脂質、肝機能なども確認します。

HbA1cが高い場合でも、どのくらいのペースで悪化しているのか、他の生活習慣病があるのかによって、治療方針は変わります。

確認すること2:合併症のリスク

糖尿病では、血糖値だけを見るのでは不十分です。

腎臓の機能、尿たんぱく、血圧、脂質、体重、喫煙歴、足のしびれ、目の状態なども重要です。

糖尿病の治療は、「血糖値を下げること」だけが目的ではありません。将来の透析、失明、心筋梗塞、脳卒中、足のトラブルを防ぐことが大きな目的です。

確認すること3:食事・運動・体重・睡眠の状況

糖尿病の治療では、食事と運動が非常に大切です。

ただし、「甘いものを全部やめましょう」「白米を一切食べないでください」というような極端な指導は、長く続きにくいことがあります。

当院では、医師の診察に加えて、必要に応じて管理栄養士が食事内容を確認し、患者さんの生活に合わせた現実的な改善策を一緒に考えます。

たとえば、

  • 主食をどのくらい食べているか
  • 間食や甘い飲み物が多くないか
  • 夕食の時間が遅くないか
  • 外食やコンビニ食が多い場合、何を選ぶとよいか
  • 無理なく続けられる運動は何か

こうした具体的な部分まで確認することで、単なる注意ではなく、実行しやすい改善につなげていきます。

あまが台ファミリークリニックの管理栄養士4名

健診でHbA1cが高いと言われた方へ

「まだ症状がないから大丈夫」と思っていても、糖尿病は静かに進むことがあります。まずは、現在の血糖状態と将来のリスクを確認することが大切です。

HbA1cが高いと、必ず薬が必要ですか?

薬が必要か不安な方向け画像

健診でHbA1cが高いと言われた方が一番心配されるのは、「薬を飲み始めたら、一生やめられないのではないか」という不安です。

これは本当によくあるご相談です。

結論としては、HbA1cの数値、年齢、体重、合併症、生活習慣、膵臓のインスリンを出す力などによって異なります。

軽度の血糖上昇であれば、食事療法や運動療法を中心に経過を見ることもあります。
一方で、HbA1cが高い場合や、症状がある場合、体重減少がある場合、合併症リスクが高い場合には、早めに薬を使った方がよいこともあります。

ここで大切なのは、「薬を使うことが負け」ではないということです。

糖尿病治療の目的は、薬を使わないことではありません。
将来の合併症を防ぎ、元気に生活を続けることです。

薬が必要な時期に適切に使うことで、血糖値を安定させ、膵臓への負担を減らし、合併症を防ぎやすくなる場合があります。

もちろん、生活習慣の改善によって薬を減らせる方もいます。
だからこそ、自己判断で放置するのではなく、まずは今の状態を正確に把握することが重要です。

健診でHbA1cが高いと言われた方が、受診前に確認しておくとよいこと

受診前には、次の内容を確認しておくと診察がスムーズです。

  • 健診結果の用紙
  • 過去数年分のHbA1cや血糖値の推移
  • 現在飲んでいる薬
  • 家族に糖尿病の方がいるか
  • 最近の体重変化
  • 喉の渇き、頻尿、疲れやすさ、体重減少の有無
  • 普段の食事内容、間食、甘い飲み物の頻度

受診前に準備するもの 健診結果、服薬情報、過去の検査データ

特に過去の健診結果があると、HbA1cが急に上がったのか、少しずつ上がってきたのかがわかります。

この違いはとても大切です。急に悪化している場合には、生活習慣だけでなく、別の病気や薬の影響なども考える必要があります。

すぐに受診した方がよいサイン

健診でHbA1cが高いと言われた方のうち、次のような症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。

  • 喉が異常に渇く
  • 水分をたくさん飲むようになった
  • 夜中に何度もトイレで起きる
  • 食べているのに体重が減る
  • 強い疲労感が続く
  • 目がかすむ、見え方が変わった
  • 傷が治りにくい
  • 足のしびれや感覚の鈍さがある
  • HbA1c 7%以上を指摘された
  • 血糖値が200mg/dL以上と言われた

これらは、血糖値がかなり高くなっている可能性を示すサインです。

特に、喉の渇き、頻尿、体重減少がそろっている場合は、放置せず早めに医療機関を受診してください。

あまが台ファミリークリニックでできる糖尿病診療

当院では、糖尿病が心配な方、健診でHbA1cや血糖値を指摘された方に対して、血液検査、尿検査、生活習慣の確認、必要に応じた薬物療法、管理栄養士による栄養相談を行っています。

糖尿病診療では、単に「薬を出して終わり」ではなく、患者さんが日常生活の中で続けられる方法を一緒に考えることを大切にしています。

たとえば、仕事で帰宅が遅い方、外食が多い方、甘いものがやめられない方、運動が苦手な方でも、それぞれの生活に合わせた改善方法があります。

糖尿病治療は、完璧を目指すよりも、続けられる改善を積み重ねることが大切です。

まとめ:HbA1cが高いと言われたら、症状がなくても一度相談を

健診でHbA1cが高いと言われた場合、症状がなくても放置しないことが大切です。

特にHbA1c 6.5%以上は糖尿病型の可能性があり、早めの受診をおすすめします。
HbA1c 6.0〜6.4%でも、糖尿病予備群や食後高血糖が隠れていることがあるため、家族歴や肥満、高血圧、脂質異常症がある方は注意が必要です。

糖尿病は、早く見つけて適切に対応すれば、将来の合併症を防ぎやすい病気です。

一方で、症状がないからと放置してしまうと、目、腎臓、神経、心臓、脳の血管に影響が出ることがあります。

「健診で指摘されたけど、どうしたらいいかわからない」

その段階で相談していただくことが、将来の健康を守る第一歩になります。

健診でHbA1c・血糖値を指摘された方へ

糖尿病は、早めに気づき、適切に対応することで将来の合併症を防ぎやすくなります。当院では、医師の診察に加えて、必要に応じて管理栄養士による食事相談も行っています。

「この数値で受診してよいのかな」と迷う段階で、ぜひ一度ご相談ください。

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参考文献

  • ※1 厚生労働省 e-ヘルスネット「糖尿病」:糖尿病は初期にはほとんど症状がなく、進行すると糖尿病網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病神経障害などの合併症につながることが説明されています。:contentReference[oaicite:0]{index=0}
  • ※2 厚生労働省 e-ヘルスネット「ヘモグロビンA1c / HbA1c」:HbA1cは過去1〜2か月の血糖コントロール状態を評価する重要な指標とされています。:contentReference[oaicite:1]{index=1}
  • ※3 日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024 糖尿病診断の指針」:HbA1c 6.5%は空腹時血糖126mg/dLおよび75gOGTT 2時間値200mg/dLにほぼ対応すると記載されています。:contentReference[oaicite:2]{index=2}
  • ※4 American Diabetes Association「Understanding A1C Test」:A1C 6.5%以上は糖尿病の範囲とされています。:contentReference[oaicite:3]{index=3}
  • ※5 American Diabetes Association「Diabetes Diagnosis & Tests」:空腹時血糖126mg/dL以上、OGTT 2時間値200mg/dL以上、随時血糖200mg/dL以上などが糖尿病診断の基準として示されています。:contentReference[oaicite:4]{index=4}
この記事の監修者
細田 俊樹
  • 医療法人社団緑晴会 あまが台ファミリークリニック 理事長
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医
  • 日本糖尿病学会正会員、日本睡眠学会所属、日本肥満学会所属

年間15,000人以上の患者さんを診察している総合診療専門医。
総合診療という専門分野を生かし、内科、皮膚科、小児科、生活習慣病まで様々な病気や疾患に対応している。
YouTubeでよくある病気や患者さんの疑問に対して解説している

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