糖尿病かもと思ったら何を検査する?血糖値・HbA1c・尿検査の見方を医師が解説|千葉・茂原エリアからも通院可能

糖尿病かも?と不安になっている患者と医者 院長ブログ

「最近、糖尿病かもしれないと不安になっている」

「健康診断で血糖値が高いと言われたけれど、何を検査すればよいのかわからない」

「HbA1c、血糖値、尿糖と書かれているけれど、どれを見れば糖尿病がわかるの?」

このように悩んでいませんか?

糖尿病は、初期にはほとんど症状がないことも多い病気です。そのため、「喉が渇く」「トイレが近い」「体重が減る」といった症状が出る前に、健康診断や血液検査で見つかることも少なくありません。

一方で、健診結果に「血糖値」「HbA1c」「尿糖」などの項目が並んでいても、どの数字をどう見ればよいのかは、患者さんにとってわかりにくいと思います。

この記事では、「糖尿病かも」と思ったときに確認したい検査について、血糖値、HbA1c、尿検査を中心に、できるだけわかりやすく解説します。

  • 健康診断で血糖値が高いと言われた
  • HbA1cが高いと言われたが、意味がよくわからない
  • 尿糖が出ていると言われて不安になった
  • 喉が渇く、夜中にトイレで起きる、疲れやすいなどの症状がある
  • 家族に糖尿病の人がいて、自分も心配している
  • どのタイミングで糖尿病内科を受診すればよいか知りたい

当院でしたら、上記の疑問、悩みが解決できるかもしれません。

糖尿病かもと思ったら何を検査する?血糖値・HbA1c・尿検査の見方を医師が解説

皆さん、こんにちは。あまが台ファミリークリニック院長の細田です。

私は家庭医療専門医として、地域医療の現場で25年診療してきました。また、日本糖尿病学会正会員として、年間約5,000人の糖尿病患者さんを診察しています。

当院では、糖尿病の診断や治療だけでなく、国家資格を持つ管理栄養士5名体制で、食事や生活習慣の相談にも対応しています。

今回は、「糖尿病が心配なとき、どの検査を見ればよいのか」「健診結果をどう考えればよいのか」について、患者さん向けにわかりやすくお話しします。

糖尿病の検査は、1つの数字だけで判断するものではありません

まず最初に大切なことをお伝えします。

糖尿病は、血糖値、HbA1c、症状、尿検査、必要に応じた再検査などを組み合わせて判断します。

「血糖値が少し高いから、すぐ糖尿病です」と単純に決まるわけではありません。

反対に、「症状がないから糖尿病ではありません」とも言えません。
1つの情報では判断しないというイメージ 糖尿病

糖尿病は、初期には自覚症状が少ないことが多いため、健康診断で血糖値やHbA1cを確認することが大切です。日本糖尿病学会の診断指針でも、空腹時血糖、随時血糖、75g経口ブドウ糖負荷試験、HbA1cなどを組み合わせて糖尿病の診断を行うことが示されています。(※1)

患者さんからはよく、

「健診で少し高いだけなので、様子を見てもいいですか?」

と聞かれます。

その気持ちはよくわかります。症状がなければ、わざわざ病院に行くのは面倒に感じると思います。

ただ、糖尿病は早めに見つけて対応することで、目、腎臓、神経、心臓、脳の合併症を防ぎやすくなる病気です。

だからこそ、健診で血糖値やHbA1cを指摘された段階で、一度きちんと確認することをおすすめします。

検査1:血糖値とは、今この瞬間の血液中の糖の量です

血糖値とは、血液中にどれくらい糖があるかを示す数字です。

食事をすると、糖質が消化吸収されて血液中に糖が増えるため、血糖値は上がります。

その後、インスリンというホルモンの働きで、糖が筋肉や肝臓などに取り込まれ、血糖値は下がっていきます。

つまり、血糖値は食事の影響を受けやすい検査です。

血糖値には主に3つの見方があります

  • 空腹時血糖:食事をしていない状態で測る血糖値
  • 随時血糖:食事時間に関係なく測る血糖値
  • 食後血糖:食事の後にどのくらい血糖値が上がるかを見る検査

糖尿病の診断基準では、空腹時血糖が126mg/dL以上、随時血糖が200mg/dL以上などが「糖尿病型」の基準として用いられます。(※1)

ただし、1回だけの血糖値で必ず糖尿病と決まるわけではありません。

前日の食事、体調、ストレス、感染症、睡眠不足、薬の影響などで、一時的に血糖値が高くなることもあります。

そのため、血糖値が高いと言われた場合は、「なぜ高かったのか」「他の検査も高いのか」「HbA1cも高いのか」を確認することが大切です。

空腹時血糖が高いと言われたら

空腹時血糖は、健診でよく測定される項目です。

一般的に、空腹時血糖が126mg/dL以上の場合は、糖尿病型と判断される基準に入ります。(※1)

また、126mg/dL未満であっても、100mg/dL以上、110mg/dL以上などの段階で「正常より高め」「境界型」「糖尿病予備群の可能性」として注意されることがあります。

「まだ糖尿病ではないと言われたから大丈夫」と思う方もいます。

たしかに、すぐに薬が必要とは限りません。

しかし、血糖値が高めの段階で食事、運動、体重、睡眠を見直すことで、将来の糖尿病を予防しやすくなります。

検査2:HbA1cとは、過去1〜2か月の血糖の平均を反映する検査です

HbA1cは、糖尿病の診療で非常に重要な検査です。

血糖値が「その瞬間の数字」だとすれば、HbA1cは「ここ1〜2か月の血糖の平均的な状態」を反映する検査です。

たとえるなら、血糖値はその日のテストの点数、HbA1cは通知表のようなものです。

HbA1cが過去1から2か月の血糖状態を反映することを示すイラスト

その日だけ頑張っても、通知表は急に変わりません。同じように、検査の日の朝だけ食事を控えても、HbA1cには普段の血糖状態が反映されます。

糖尿病の診断基準では、HbA1c 6.5%以上が糖尿病型の基準として用いられます。(※1)(※2)

患者さんからは、

「血糖値はそれほど高くないのに、HbA1cが高いと言われました。どういうことですか?」

と相談されることがあります。

これはよくあることです。

健診当日の血糖値はたまたま低めでも、普段の食後血糖が高かったり、夜間や早朝の血糖値が高かったりすると、HbA1cが高くなることがあります。

つまり、血糖値とHbA1cは、どちらか一方だけを見るのではなく、両方を見て判断することが大切です。

HbA1cが高いときに考えること

  • 普段の食後血糖が高くなっていないか
  • 甘い飲み物や間食が増えていないか
  • 体重が増えていないか
  • 運動量が減っていないか
  • 睡眠不足やストレスが続いていないか
  • 薬が必要な段階かどうか

ただし、HbA1cにも注意点があります。

貧血、腎臓の病気、肝臓の病気、出血、輸血、赤血球に影響する病気などがある場合、HbA1cが実際の血糖状態とずれることがあります。

そのため、HbA1cだけで自己判断せず、医師が全体の状況を見て判断することが大切です。

血糖値やHbA1cを指摘された方へ

「まだ症状がないから大丈夫」と思っていても、糖尿病は初期には自覚症状が少ないことがあります。健診で血糖値やHbA1cを指摘された方は、早めに現在の状態を確認しておくことが大切です。

当院では、糖尿病診療に加え、管理栄養士による食事相談にも対応しています。まずは糖尿病について詳しく知りたい方も、診察を希望される方も、以下からご確認ください。

健康診断の結果やお薬手帳がある方は、診察時にご持参ください。

検査3:尿糖は、血糖値が高いサインになることがあります

尿検査で「尿糖が出ています」と言われると、不安になる方は多いと思います。

尿糖とは、尿の中に糖が出ている状態です。

血糖値が高くなると、腎臓で糖を処理しきれなくなり、尿の中に糖が出てくることがあります。

そのため、尿糖は糖尿病を疑うきっかけになります。

ただし、尿糖だけで糖尿病と診断するわけではありません。

尿糖が出ていても、血糖値やHbA1cを確認しないと、糖尿病かどうかは判断できません。

逆に、糖尿病があっても尿糖が必ず出るとは限りません。

つまり、尿糖は「糖尿病かもしれないサイン」ではありますが、診断の決め手ではありません。

尿糖を指摘されたら確認したいこと

  • 空腹時血糖は高くないか
  • HbA1cは高くないか
  • 食後血糖が高くなっていないか
  • 喉の渇きや尿の回数が増えていないか
  • 体重減少や疲れやすさがないか

「尿糖だけだから大丈夫」と自己判断せず、血液検査で血糖値とHbA1cを確認することをおすすめします。

検査4:尿ケトンは、急いで確認が必要なことがあります

尿検査では、尿糖だけでなく、尿ケトンという項目が出ることがあります。

尿ケトンとは、体が糖をうまく使えず、脂肪をエネルギーとして分解しているときに出る物質です。

食事を極端に減らしているときや、糖質制限をしているときにも出ることがあります。

しかし、糖尿病で尿ケトンが出ている場合は注意が必要です。

特に、血糖値が高く、喉の渇き、吐き気、腹痛、強いだるさ、意識がぼんやりするなどの症状がある場合は、糖尿病性ケトアシドーシスという重い状態を考える必要があります。

これは、自己判断で様子を見る状態ではありません。

特に1型糖尿病、血糖値が非常に高い方、体重が急に減っている方、感染症や発熱がある方では注意が必要です。

尿ケトンとは

早めに医療機関へ相談してほしい症状

  • 喉が強く渇く
  • 尿の量が明らかに増えた
  • 吐き気や嘔吐がある
  • 腹痛がある
  • 強いだるさがある
  • 意識がぼんやりする
  • 食べているのに体重が急に減っている

尿ケトンが出ている場合は、状況によって緊急性が変わります。気になる場合は、早めに医療機関に相談してください。

検査5:75g経口ブドウ糖負荷試験で、糖尿病予備群や食後高血糖を確認することがあります

血糖値やHbA1cだけでは判断が難しい場合、75g経口ブドウ糖負荷試験を行うことがあります。

これは、ブドウ糖を含む飲み物を飲んで、その後の血糖値の変化を見る検査です。

空腹時血糖はそれほど高くなくても、食後に血糖値が大きく上がる方がいます。

このような方は、通常の健診だけでは見逃されることがあります。

75g経口ブドウ糖負荷試験では、食後に近い状態で血糖値がどれくらい上がるかを確認できます。

日本糖尿病学会の診断指針でも、75g経口ブドウ糖負荷試験は糖尿病型や境界型の判定に用いられています。(※1)

ただし、この検査はすべての方に必要なわけではありません。

健診結果、症状、家族歴、体重、HbA1cなどを見ながら、医師が必要性を判断します。

糖尿病が心配なとき、最低限確認したい検査

「結局、糖尿病が心配なときは何を検査すればよいのですか?」

このように聞かれた場合、まず確認したいのは、血糖値とHbA1cです。

そこに尿検査を組み合わせることで、尿糖や尿ケトンの有無も確認できます。

まず確認したい基本検査

  • 血糖値
  • HbA1c
  • 尿糖
  • 尿ケトン
  • 腎機能
  • 肝機能
  • 脂質
  • 血圧

糖尿病は、血糖値だけの病気ではありません。

高血圧、脂質異常症、脂肪肝、腎機能低下、肥満、睡眠時無呼吸症候群などと関係することがあります。

そのため、糖尿病が心配なときは、血糖値だけでなく、全身の状態を確認することが大切です。

このような方は糖尿病内科で相談してください

次のような方は、一度糖尿病内科で相談することをおすすめします。

  • 健康診断で血糖値が高いと言われた
  • HbA1cが高いと言われた
  • 尿糖を指摘された
  • 家族に糖尿病の人がいる
  • 喉が渇く
  • 夜中にトイレで起きる回数が増えた
  • 食べているのに体重が減ってきた
  • 疲れやすさが続いている
  • 脂肪肝、高血圧、脂質異常症も指摘されている
  • 1年以上健康診断を受けていない

特に、喉が渇く、トイレが近い、体重が減るという3つがそろっている場合は、血糖値がかなり高くなっている可能性があります。

この場合は、早めに受診してください。

検査結果を持って受診すると、診療がスムーズです

糖尿病が心配で受診する場合は、可能であれば健康診断の結果を持参してください。

健康診断

血糖値、HbA1c、尿糖、肝機能、腎機能、脂質、血圧などがわかると、現在の状態をより正確に判断しやすくなります。

また、すでに薬を飲んでいる方は、お薬手帳も持参してください。

糖尿病の治療では、薬の種類、腎機能、低血糖のリスク、体重、生活リズムを確認することが大切です。

「何を持っていけばよいかわからない」という方は、健診結果とお薬手帳だけでも大丈夫です。

まとめ:糖尿病かもと思ったら、血糖値とHbA1cを確認しましょう

糖尿病が心配なときに、まず確認したい検査は血糖値とHbA1cです。

血糖値は、今この瞬間の血液中の糖の量を見ます。

HbA1cは、過去1〜2か月の血糖状態を反映します。

尿糖は糖尿病を疑うきっかけになりますが、尿糖だけで糖尿病と診断するわけではありません。

尿ケトンが出ていて、強いだるさ、吐き気、腹痛、意識がぼんやりするなどの症状がある場合は、早めの対応が必要になることがあります。

糖尿病は、症状が出てから見つける病気ではなく、症状がないうちに検査で見つけることが大切な病気です。

健診で血糖値やHbA1cを指摘された方、糖尿病が心配な方は、一人で悩まずご相談ください。

血糖値・HbA1c・尿糖を指摘された方へ

「糖尿病かも」と思った今が、確認するタイミングです。

健康診断で血糖値やHbA1cを指摘された方、尿糖が出ていると言われた方は、早めに現在の状態を確認することが大切です。

あまが台ファミリークリニックでは、糖尿病診療に加え、管理栄養士5名体制で食事や生活習慣の相談にも対応しています。

検査結果をもとに、今の状態を一緒に確認し、必要な対策を考えていきましょう。

健康診断の結果やお薬手帳がある方は、診察時にご持参ください。

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参考文献

  • ※1 日本糖尿病学会. 糖尿病診療ガイドライン2024. 第1章 糖尿病診断の指針.
  • ※2 American Diabetes Association. Diabetes Diagnosis & Tests. Fasting Plasma Glucose and A1C Criteria.
  • ※3 American Diabetes Association Professional Practice Committee. 2. Diagnosis and Classification of Diabetes: Standards of Care in Diabetes 2026. Diabetes Care. 2026;49(Suppl 1):S27-S54.
この記事の監修者
細田 俊樹
  • 医療法人社団緑晴会 あまが台ファミリークリニック 理事長
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医
  • 日本糖尿病学会正会員、日本睡眠学会所属、日本肥満学会所属

年間15,000人以上の患者さんを診察している総合診療専門医。
総合診療という専門分野を生かし、内科、皮膚科、小児科、生活習慣病まで様々な病気や疾患に対応している。
YouTubeでよくある病気や患者さんの疑問に対して解説している

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※注:土曜日の当日受診受付は11:30が最終となります。
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