オゼンピック・マンジャロ・リベルサスの違いを医師が解説【糖尿病治療薬比較】千葉市・茂原市から通院可能

院長ブログ

「オゼンピック」「マンジャロ」「リベルサス」という名前を、SNSやネットの広告で見かけたことはありませんか。話題の薬だけれど、それぞれ何が違うのか、自分に合うのはどれなのか、よくわからないまま不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、この3剤はいずれも本来は2型糖尿病の治療薬です。効果の仕組みや強さ、飲み方・打ち方には違いがありますが、どれが一番優れているというより、その方に合うかどうかが大切になります。この記事では、それぞれの違いをできるだけわかりやすく、日本糖尿病学会正会員の医師の立場からご説明します。

皆さん、こんにちは。あまが台ファミリークリニック院長の細田です。医師歴25年の家庭医療専門医で、日本糖尿病学会の正会員として、年間約5000人の糖尿病の患者さんを診察しています。今日は診察でよくいただくご質問、この3剤の違いについてお話しします。

そもそもこの3剤はどんな薬なの?

オゼンピック、マンジャロ、リベルサスは、どれも「GLP-1」というホルモンの働きを利用した薬です。GLP-1は、もともと食事の後に腸から出るホルモンで、血糖値が上がりすぎないようにインスリンの分泌を助けてくれます。

この薬たちは、そのGLP-1の働きを強めることで、血糖値をコントロールしやすくしてくれるのです。

さらに、胃の中に食べ物がとどまる時間を長くして、お腹がすきにくくなる作用もあります。そのため結果的に体重が減りやすくなり、「痩せる薬」というイメージが一人歩きしがちです。

ですが、本来の目的はあくまで血糖値をコントロールすること。まずはここを押さえておいていただきたいと思います。

3剤の違いをひと目で比較

薬剤名 有効成分 タイプ 使う頻度 特徴
オゼンピック セマグルチド 注射 週1回 使用実績が豊富
マンジャロ チルゼパチド 注射 週1回 2つのホルモンに作用
リベルサス セマグルチド 飲み薬 毎日1回 注射が苦手な方向け

ポイントは、マンジャロだけが「GIP」という、GLP-1とは別のホルモンにも働きかけることです。

2種類のホルモンにアプローチすることから、より効果を発揮しやすいと考えられています。一方リベルサスは、この3剤の中で唯一の飲み薬。注射に抵抗がある方にとって、心強い選択肢になります。

実際どれくらい効果があるの?

「結局、どれが一番効くの?」という点も気になりますよね。

それぞれ、これまでたくさんの臨床試験が行われていて、効果や安全性が確認されています。

オゼンピックは、世界中でもっとも長く使われてきたGLP-1製剤のひとつです。血糖値や体重への効果はもちろん、安全性のデータが豊富にあるという安心感があります※1。

マンジャロは、比較的新しい薬ですが、これまでの試験でオゼンピックよりも血糖値を下げる力や体重を減らす効果が高いという結果が報告されています※2。

実際にマンジャロとオゼンピックを直接比べた試験でも、マンジャロのほうが効果が上回っていました※3。

2つのホルモンに働きかける分、効果もしっかり出やすいと考えられています。

リベルサスは飲み薬ですが、注射薬に負けないくらいしっかり効果が出ることがわかっています。

特に日本人を対象にした試験では、良好な結果が出ています※4。「注射はどうしても苦手」という方でも、無理なく治療を続けられるのが魅力です。

こうしてお話しすると、「じゃあ一番効くマンジャロにすればいいのでは」と思われる方も多いです。

そのお気持ち、よくわかります。ただ、効果が強い分、吐き気などの副作用が出やすくなることもありますし、注射が苦手な方には向かないこともあります。大切なのは「一番強い薬」を選ぶことよりも、ご自身の体質や生活に合った薬を選んで、無理なく続けていくことなんです。

保険は使える?自由診療との違い

診察でよくいただくご質問が、保険が使えるかどうかです。オゼンピック、マンジャロ、リベルサスは、いずれも2型糖尿病と診断された方が治療として使う場合は、保険が適用されます。

一方、糖尿病と診断されていない方が、体重を減らす目的だけで使う場合は、保険が使えない自由診療になります。

最近は「医療ダイエット」として広告を見かけることも増えていますが、これらはもともと糖尿病の治療薬であるということを、ぜひ知っておいていただきたいと思います。

糖尿病と診断されている方は、まずは保険診療の範囲で、ご自身に合った薬を選べるかどうか、医師に相談してみてください。

気をつけたい副作用

これらの薬でよく見られるのが、吐き気、下痢、便秘、お腹の痛みといった消化器の症状です。多くは体が慣れてくると落ち着いてきますが、つらいときは無理せず、量を調整するなど医師に相談しましょう。

ただし、オゼンピック、マンジャロ、リベルサスも、大抵は数日で吐き気が落ち着くことが多く、長くても1週間から2週間程度で安定してくる方が多い印象があります。

食欲を抑えることでお腹の動きも悪くなるため、ムカつきや吐き気といった症状が出やすくなります。

つらい場合は、最初は吐き気止めを併用したり、お腹の動きを良くする薬などを使ったりすることで慣れる方も少なくありません。しかし、あまりにもつらいとき(例えばお腹の強い痛みや、吐き気が強くて水分も取れないような場合)は、医師と相談して中止することも視野に入れた方が良いと思います。

自己判断で量を増やしたり、急にやめてしまったりするのは危険です。体調に変化を感じたら、我慢せず早めにご相談ください。

お薬だけに頼らない、食事のサポートも大切に

お薬の効果をしっかり引き出すには、食事とのバランスも欠かせません。当院では、国家資格を持つ管理栄養士が5名体制で、患者さん一人ひとりの生活に合わせた食事のアドバイスを行っています。お薬と食事、両方から無理なく続けられる治療を一緒に考えていきましょう。

迷ったら、まずは医師に相談を

ここまでご紹介したように、オゼンピック、マンジャロ、リベルサスには、それぞれ違った特徴があります。どれが一番良いということではなく、血糖値の状態や他の病気の有無、注射への抵抗感、日々の生活リズムなど、いろいろな要素を踏まえて、その方に合った薬を選ぶことが大切です。

「自分にはどれが合うんだろう」と迷われている方は、ぜひ一度ご相談ください。

当院では、糖尿病の患者さん一人ひとりの状態に合わせて、お薬の選択から食事のサポートまで、丁寧に向き合っています。千葉市・茂原市周辺で糖尿病治療をご検討の方は、お気軽にお問い合わせください。

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まとめ

  • オゼンピック、マンジャロ、リベルサスは、どれも本来は2型糖尿病の治療薬
  • マンジャロは2種類のホルモンに働きかけるのが特徴
  • リベルサスは唯一の飲み薬で、注射が苦手な方に向いている
  • 糖尿病治療として使う場合は保険適用、痩せる目的だけの使用は自由診療
  • どの薬が合うかは、体質や生活スタイルを踏まえて医師と一緒に決めるのが安心

薬の名前や効果の強さだけで選ぶのではなく、ご自身に合った治療を見つけるお手伝いができれば幸いです。血糖値のことで気になることがあれば、いつでもご相談くださいね。

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参考文献

  • ※1 SUSTAINシリーズ:セマグルチド皮下注(オゼンピック)に関する一連の臨床試験
  • ※2 SURPASSシリーズ:チルゼパチド(マンジャロ)に関する一連の臨床試験
  • ※3 Frias JP, et al. Tirzepatide versus Semaglutide Once Weekly in Patients with Type 2 Diabetes. N Engl J Med. 2021(マンジャロとオゼンピックを直接比較した試験)
  • ※4 PIONEERシリーズ:経口セマグルチド(リベルサス)に関する一連の臨床試験(日本人を対象とした試験を含む)

この記事の監修者
細田 俊樹
  • 医療法人社団緑晴会 あまが台ファミリークリニック 理事長
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医
  • 日本糖尿病学会正会員、日本睡眠学会所属、日本肥満学会所属

年間15,000人以上の患者さんを診察している総合診療専門医。
総合診療という専門分野を生かし、内科、皮膚科、小児科、生活習慣病まで様々な病気や疾患に対応している。
YouTubeでよくある病気や患者さんの疑問に対して解説している

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