血糖値が高めと言われた方へ|体重5%減で変わる糖尿病予防|千葉市・茂原市から通院可

院長ブログ

「健康診断で血糖値が高めと言われた」

「HbA1cが少し高いと言われたけれど、まだ糖尿病ではないから大丈夫かな」

「体重も増えてきたけれど、何から始めればいいかわからない」

このように感じていませんか?

血糖値が高めと言われると、薬が必要なのか、食事をどこまで変えればよいのか、不安になりますよね。

結論からお伝えすると、糖尿病予防では、いきなり完璧な食事制限を目指す必要はありません。

まずは体重の5%を目標にするだけでも、血糖値や糖尿病リスクに良い変化が期待できます。

たとえば、体重80kgの方なら、5%は4kgです。

「4kgなら少し現実的かもしれない」と感じる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、血糖値が高めと言われた方に向けて、体重を5%減らす意味、糖尿病予防との関係、今日からできる具体的な工夫について、医師の立場からわかりやすく解説します。

  • 健康診断で血糖値やHbA1cが高めと言われた方
  • 糖尿病予備群と言われて不安な方
  • お腹まわりや体重増加が気になっている方
  • 自己流ダイエットが続かず、リバウンドを繰り返している方
  • 糖尿病になる前に、今できることを知りたい方

この記事を書いている医師について

目次

皆さん、こんにちは。あまが台ファミリークリニック院長の細田です。

私は医師として25年目になり、日本プライマリ・ケア連合学会認定の家庭医療専門医として、千葉県長生郡長生村で地域医療に取り組んでいます。

また、日本糖尿病学会正会員として、糖尿病や糖尿病予備群、脂肪肝、高血圧、脂質異常症など、生活習慣病の診療を日々行っています。

当院では、年間約6,000人以上の糖尿病の患者さんを診察しており、血糖値だけでなく、体重、食事、運動、睡眠、ストレスなども含めて診療しています。

糖尿病予防で大切なのは、「血糖値だけを見ること」ではありません。

なぜ血糖値が上がってきたのか、体重や内臓脂肪、食生活、睡眠、運動不足がどのように関係しているのかを一緒に整理することが大切です。

当院には国家資格を持つ管理栄養士が5名在籍しており、医師の診察だけでなく、食事や生活習慣の面からも患者さんをサポートしています。

血糖値が高めと言われた時点で、すでに体からのサインです

健康診断で「血糖値が高め」「HbA1cが高め」と言われても、すぐに症状が出るわけではありません。痛みもありませんし、日常生活に困らない方も多いです。

そのため、つい「まだ糖尿病ではないから大丈夫」と思ってしまう方も少なくありません。

しかし、血糖値が高めという状態は、体の中で血糖を処理する力が落ちてきているサインです。

特に重要なのが、インスリン抵抗性です。

インスリンとは、血液中の糖を筋肉や脂肪、肝臓などの細胞に取り込ませるホルモンです。

ところが、内臓脂肪が増えたり、運動不足が続いたりすると、インスリンが効きにくくなります。

これがインスリン抵抗性です。

インスリンが効きにくくなると、体はさらに多くのインスリンを出して血糖値を下げようとします。最初のうちは何とか血糖値を保てますが、膵臓に負担がかかり続けると、徐々に血糖値が上がりやすくなります。

NIDDKは、インスリン抵抗性では筋肉・脂肪・肝臓の細胞がインスリンに十分反応しにくくなり、血糖値が上がりやすくなると説明しています(※1)。

よくある誤解:「甘いものだけ控えれば大丈夫ですか?」

甘いものを控えることは大切です。

ただ、それだけで十分とは限りません。

血糖値には、甘い飲み物やお菓子だけでなく、ご飯・パン・麺類の量、食べる時間、食べる順番、運動量、睡眠不足、内臓脂肪などが関係します。

特にお腹まわりが増えてきた方では、内臓脂肪によってインスリンが効きにくくなり、血糖値が上がりやすくなります。

つまり、糖尿病予防では「砂糖だけを減らす」のではなく、体重や内臓脂肪も含めて整えることが大切です。

なぜ「体重5%減」が糖尿病予防につながるのか

血糖値が高めと言われた方に、私がよくお伝えするのが「まず5%を目標にしましょう」という考え方です。

体重5%というと、以下のようなイメージです。

体重5%減の目安

  • 体重60kgの方:3kg減
  • 体重70kgの方:3.5kg減
  • 体重80kgの方:4kg減
  • 体重90kgの方:4.5kg減
  • 体重100kgの方:5kg減

「20kg痩せましょう」と言われると、かなり大変に感じます。

しかし「まず3〜5kgを目標にしましょう」と言われると、少し取り組みやすくなります。

実際、糖尿病予防の代表的な研究であるDiabetes Prevention Program(DPP)では、生活習慣介入群は体重7%減量と週150分の運動を目標にしました。

その結果、約3年で2型糖尿病の発症リスクがプラセボ群と比較して58%低下しました(※2)。

また、NIDDKは、糖尿病リスクが高い方において、開始時体重の5〜7%を減らすことが糖尿病発症リスクの低下に役立つと説明しています(※1)。

ここで大切なのは、完璧を目指さなくてよいということです。

血糖値が高めと言われた段階では、まず5%の体重減少を目標にすると、現実的で続けやすい糖尿病予防につながります。

よくある疑問「たった5%で本当に変わるんですか?」

そう感じるのは自然です。

「5%だけで意味があるの?」と思う方もいると思います。

しかし、体重5%は、体にとっては小さな変化ではありません。

内臓脂肪が減り、インスリンが効きやすくなり、血糖値や血圧、脂質、脂肪肝などに良い影響が出ることがあります。

もちろん、すべての方が同じように改善するわけではありません。

ただ、糖尿病予防の第一歩としては、5%減量は非常に意味のある目標です。

血糖値が高めの方が、まず見直したい5つのポイント

では、体重5%減を目指すために、何から始めればよいのでしょうか。

ここでは、外来で患者さんにお伝えしている現実的なポイントを5つ紹介します。

1. 甘い飲み物を見直す

最初に見直したいのは、甘い飲み物です。

ジュース、加糖コーヒー、スポーツドリンク、甘い紅茶、エナジードリンクなどは、思っている以上に糖分が多いことがあります。

飲み物の糖分は、固形物よりも短時間で血糖値を上げやすいです。

また、飲み物は満腹感が出にくいため、カロリーを取っている感覚が薄くなりがちです。

まずは、毎日飲んでいる甘い飲み物を、無糖の炭酸水、お茶、ブラックコーヒー、水などに置き換えることから始めてみましょう。

いきなり全部やめる必要はありません。

毎日2本飲んでいる方は、まず1本を無糖にするだけでも前進です。

2. 主食を「抜く」より「量を整える」

血糖値が高いと言われると、ご飯を完全に抜こうとする方がいます。

しかし、極端な糖質制限は続かないことが多く、反動で間食や夜食が増えることもあります。

大切なのは、主食をゼロにすることではなく、量を整えることです。

たとえば、今までご飯を大盛りで食べていた方は、普通盛りにする。

普通盛りの方は、茶碗を少し小さくする。

うどんやラーメンだけで済ませていた方は、たんぱく質や野菜を足す。

このように、「抜く」より「整える」方が続きやすいです。

3. 間食はゼロではなく、置き換える

間食を完全にやめようとすると、続かない方が多いです。

特に仕事や家事、育児で疲れている方にとって、間食は単なる食べ物ではなく、気持ちを落ち着ける時間になっていることもあります。

そのため、いきなり「間食禁止」とすると、かえってストレスが増えてしまうことがあります。

おすすめは、間食の置き換えです。

間食の置き換え候補

  • 無糖炭酸水
  • ギリシャヨーグルト
  • ゆで卵
  • チーズ
  • 枝豆
  • 煮干し、小魚
  • 素焼きアーモンド20粒程度

ナッツは健康的なイメージがありますが、食べすぎるとカロリーが増えます。

袋ごと食べるのではなく、20粒程度を目安にしましょう。

4. 夜遅い食事を整える

血糖値が高めの方で多いのが、夜型の食べ方です。

朝食を抜く、昼は軽く済ませる、夕方に空腹が強くなる、夜に一気に食べる。

このパターンでは、夕食量が増えやすく、食後血糖も上がりやすくなります。

夜遅くに食べすぎてしまう方は、夕方に軽い補食を入れる方法があります。

たとえば、ギリシャヨーグルト、ゆで卵、チーズ、枝豆、サラダチキン少量などです。

夕方に少し入れておくことで、夜のドカ食いを防ぎやすくなります。

5. 運動は「ジム通い」より「食後10分」から

運動と聞くと、ジムに通わないといけない、毎日走らないといけないと思う方がいます。

しかし、血糖値対策では、まず食後の軽い活動から始めるのがおすすめです。

食後に10分歩く。

エレベーターではなく階段を使う。

テレビを見ながらかかと上げをする。

このくらいでも、続ければ大きな習慣になります。

DPPでは、生活習慣介入群は週150分の運動を目標にしていました(※2)。

週150分というと、1日30分を週5日です。

最初から30分が難しい方は、10分を1日2〜3回に分けても構いません。

体重だけでなく「お腹まわり」も大切です

糖尿病予防では、体重だけでなく、お腹まわりも重要です。

体重が同じでも、内臓脂肪が多い方はインスリン抵抗性が強くなりやすく、血糖値が上がりやすい傾向があります。

内臓脂肪は、皮下脂肪に比べて代謝に影響しやすく、血糖、血圧、中性脂肪、脂肪肝などと関係します。

そのため、体重計の数字だけを見て一喜一憂する必要はありません。

以下のような変化も、糖尿病予防では大切な前進です。

  • ズボンやスカートのウエストが少し楽になった
  • 食後の眠気が減った
  • 間食の回数が減った
  • 夜の食べすぎが減った
  • 血圧や中性脂肪が改善した
  • 脂肪肝の数値が改善した

体重だけでなく、体の中で起きている変化にも目を向けていきましょう。

自己流でうまくいかない方ほど、相談してほしい理由

「血糖値が高いなら、食事を減らせばいい」

そう思う方は多いです。

しかし、実際にはそれほど単純ではありません。

食事を減らしすぎると、筋肉量が落ちて代謝が下がることがあります。

また、空腹が強くなり、夜に食べすぎたり、甘いものを我慢できなくなったりすることもあります。

糖尿病予防のための体重管理では、単に体重を落とすだけでなく、筋肉を守りながら、血糖値を安定させる食べ方を作ることが大切です。

当院では、医師の診察に加えて、国家資格を持つ管理栄養士が、患者さんの食事や生活背景を確認しながら、続けやすい方法を一緒に考えています。

「何を食べてはいけないか」だけではなく、

  • どの時間帯に食べすぎやすいか
  • 間食を何に置き換えるか
  • 夕食が遅い日はどうするか
  • たんぱく質をどう増やすか
  • 外食やコンビニで何を選ぶか

こうした現実的な相談が大切です。

血糖値が高めと言われた方へ

血糖値やHbA1cが高めと言われた段階で、早めに生活習慣を見直すことが大切です。自己流で続かない方も、医師と管理栄養士が一緒に整理することで、無理のない方法が見つかることがあります。

「痩せたい」だけではなく「糖尿病を防ぎたい」方へ

体重を減らす目的は、見た目だけではありません。

血糖値が高めの方にとって、体重管理は糖尿病予防の一部です。

体重が5%減ることで、内臓脂肪が減り、インスリンが効きやすくなり、血糖値が改善しやすくなる可能性があります。

もちろん、食事と運動だけで十分な方もいます。

一方で、これまで何度もダイエットをしてリバウンドしている方、食欲が強くてどうしても続かない方、脂肪肝や高血圧、睡眠時無呼吸などを合併している方では、医師と相談しながら医学的な体重管理を検討することもあります。

当院では、糖尿病や血糖値の診療だけでなく、必要に応じて肥満治療についてもご相談いただけます。

ただし、肥満治療薬を使うかどうかは、体重だけで決めるものではありません。

血糖値、肝機能、腎機能、現在のお薬、既往歴、副作用の出やすさ、費用面、通院のしやすさなどを確認し、医師が総合的に判断します。

大切なのは、「とにかく早く痩せる」ことではありません。

血糖値を守りながら、筋肉を落としすぎず、続けられる方法で体重を整えることです。

よくある反論:「薬を使うのはまだ早いのでは?」

その不安はとても自然です。

実際、血糖値が少し高いだけで、すぐに薬や肥満治療薬が必要になるわけではありません。

まずは食事、運動、睡眠、体重管理を見直すことが基本です。

ただし、自己流で何度も失敗している方や、体重増加により脂肪肝、血糖値、血圧、睡眠時無呼吸などが悪化している方では、医師と相談しながら選択肢を整理することが大切です。

薬を使うかどうかを決める前に、まず「自分の体の状態を知る」ことが第一歩です。

当院で相談できること

あまが台ファミリークリニックでは、血糖値が高めと言われた方、糖尿病予備群の方、体重増加が気になる方に対して、以下のような相談に対応しています。

  • 健康診断で血糖値やHbA1cが高めと言われた
  • 糖尿病になる前に何をすればよいか知りたい
  • 体重を5%減らしたいが、何から始めればよいかわからない
  • 脂肪肝や中性脂肪も指摘されている
  • 食事制限が続かない
  • 間食や夜食がやめられない
  • リバウンドを繰り返している
  • 肥満治療についても相談したい

血糖値が高めと言われた段階で相談することは、決して大げさではありません。

むしろ、糖尿病になる前だからこそ、できることがあります。

まとめ:血糖値が高めと言われたら、まず体重5%を目標に

血糖値が高めと言われた方にとって、体重管理は糖尿病予防の大切な柱です。

最初から完璧な食事制限や激しい運動を目指す必要はありません。

まずは、体重の5%を目標にしてみましょう。

体重80kgの方なら4kg、70kgの方なら3.5kgです。

このくらいの現実的な目標でも、血糖値や内臓脂肪、脂肪肝、血圧などに良い影響が期待できます。

そして、体重を減らす時には、「食べない」ではなく「続けられる形に整える」ことが大切です。

  • 甘い飲み物を無糖に変える
  • 主食を抜かずに量を整える
  • 間食はゼロではなく置き換える
  • 夜の食べすぎを防ぐ
  • 食後10分から動いてみる

このような小さな工夫を続けることが、糖尿病予防につながります。

自己流で難しい場合は、一人で抱え込まなくて大丈夫です。

医師や管理栄養士と一緒に、あなたに合った方法を考えていきましょう。

血糖値が高めと言われた方へ

糖尿病になる前の段階で、体重・食事・生活習慣を見直すことが大切です。あまが台ファミリークリニックでは、医師と管理栄養士が連携し、無理なく続けられる糖尿病予防・体重管理をサポートします。

千葉市、茂原市方面からもご相談いただけます。現在の体重、健診結果、生活習慣を確認しながら、無理のない方法をご提案します。

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参考文献

  • ※1:National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases. Insulin Resistance & Prediabetes. Last Reviewed March 2025.
  • ※2:Diabetes Prevention Program Research Group. Reduction in the incidence of type 2 diabetes with lifestyle intervention or metformin. N Engl J Med. 2002;346:393-403.
  • ※3:Diabetes Prevention Program Research Group. 10-year follow-up of diabetes incidence and weight loss in the Diabetes Prevention Program Outcomes Study. Lancet. 2009;374:1677-1686.
  • ※4:American Diabetes Association Professional Practice Committee. Standards of Care in Diabetes—2024. Diabetes Care. 2024.
この記事の監修者
細田 俊樹
  • 医療法人社団緑晴会 あまが台ファミリークリニック 理事長
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医
  • 日本糖尿病学会正会員、日本睡眠学会所属、日本肥満学会所属

年間15,000人以上の患者さんを診察している総合診療専門医。
総合診療という専門分野を生かし、内科、皮膚科、小児科、生活習慣病まで様々な病気や疾患に対応している。
YouTubeでよくある病気や患者さんの疑問に対して解説している

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